さいたま市保育園連絡会

知育に役立つジグソーパズルは創造力や好奇心、協調性などを育む効果がある。
 知育に役立つ玩具として、ジグソーパズルが保育の現場や家庭でも注目されています。ジグソーパズルにはどんなメリットや 楽しみ方があるのでしょうか。今回はジグソーパズルやカードゲームなどの企画・製造・販売などを手がける株式会社やのまん でお話しをうかがってきました。お話しくださったのは、ホビー事業部・企画デザイン課のリーダー、土肥勇司さんと大澤勝也 さんです(本文内敬称略)。

ジグソーパズルは知育面でどんな効果が期待できるでしょうか?

 土肥:ジグソーパズルに取り組むことで「かしこくなる」「気づく力を養う」などの効果が期待できます。年齢や発達段階によっ てもさまざまで、1 歳半ごろからは親子遊びで安心感や好奇心を育む時期と言われています。3 ピース程度の簡単なパズルで、 子ども自身が頭を使って考える機会にもなります。2 ~ 3 歳ごろは、より難易度の高いパズルで手先の感覚や器用さを養う時期 と考えられます。4 ~ 5 歳ごろでは、構造的な遊びで空間認知力を育て、学習的な遊びで知的好奇心を高める時期だと考えられ ます。ジグソーパズルを通して「ここにこれがあったらどんな風になるんだろう?」などと考えることで創造力を養い、好奇心 を育むことができるのではないでしょうか。
大澤:パズルを通じて、さまざまな学びを得ることができるとされています。例えば手や目、耳など身体の各部分が統一した運 動・動作ができるようになったり(協応性)、手先を器用に使えるようになったりしていきます(巧緻性)。これらは感受性や感 情コントロールとも連動していると言われており、3 歳ごろまでの「脳育」と密接な関係があります。
 また先を見通す力(論理的思考力)にも関係しています。例えばパズルの絵柄の中に道路があった場合、その先には信号機が あるなど、プロセスを頭の中で組み立てていく力と連動しているとする研究もあります。これは「プログラミング思考」にも関 係しており、就学後のプログラミング学習の予習として、親御さんたちからも注目されています。
 その他、集中力を養い、達成感を味わえるなどの効果が期待できます。パズルを完成させたことを親が褒めてあげることで、 子どもは自己肯定感を高め「チャレンジできる脳」を育てると言われています。

保育園や家庭でジグソーパズルに取り組むメリットとは何でしょうか?

 土肥:ジグソーパズルは、誰でも一度はやったことのあるものです。難しいルールもなく、世代を問わず楽しめる玩具といえます。ひとりでも、家族や友達と一緒でも遊ぶことができるものです。
 また完成後のイメージ、つまり答えがわかっているものなので、時間がかかっても必ず完成させることができ、挫折することがありません。
大澤:ジグソーパズルは子どもが傷つかずにすむ遊びです。誰がやっても同じものが完成するので、人によって出来上がりに差が生まれることがありません。勝敗を決めるゲームだと、子ども同士でケンカになってしまうこともありますが、ジグソーパズルではその心配もないでしょう。

保育園や家庭でのジグソーパズルの楽しみ方を教えてください。

 土肥:例えばいくつかのグループに分かれて、制限時間内にどこまでできるか、どのグループが早く完成させられるかを競うと いう楽しみ方があります。各グループで「僕はここをやるから君はここをやって」と、役割分担をして進めることもできます。
大澤:保育園でも家庭でも、一致団結してパズルに取り組む中でお互いのコミュニケーションが深まります。役割分担をして組 み立てることで子どもの協調性や「みんなでやり遂げた!」という達成感にもつながるのではないかと思います。子どもも大人 も、さまざまな体験ができるゲームではないでしょうか。

ありがとうございました。
 ひとりでも、家族や友達と一緒でも遊べるジグソーパズルは楽しみながら知育に役立つようです。いろいろなパズルがあるの で「これ、やってみたいね」などと家族でコミュニケーションを深めながら選ぶ楽しみもありますね。

支援サイト

応援団体企業一覧
↑